鍼灸院の画像
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産婦人科系コース

鍼灸逆子コース

妊娠初期から中期にかけてまだ子宮のスペースに余裕があるうちは、赤ちゃんはお腹の中で頭を上にしたり下にしたりして動いていますが、8か月頃からだんだんと頭を下の方、つまり子宮口に向けた状態で落ち着いてきます。これが頭位と呼ばれる状態となります。
それに対し、中には頭が上の方を向いていたり、おしりや足が下の方(子宮口の方)を向いていたりする赤ちゃんがいますが、そのように頭を子宮口の方に向けた頭位とは逆方向に赤ちゃんが向いている状態のことを逆子といいます。
逆子といってもいろいろありますが、医学用語では骨盤位といい、その中でも赤ちゃんのお尻が下の方(子宮口の方)にあって、両足が上の方を向いている単臀位、同じく赤ちゃんのお尻が下の方(子宮口の方)にあって、膝がまがっている状態の複臀位、また赤ちゃんの頭が上の方を向いていて、立膝をついたような姿勢でちょうど赤ちゃんの膝が子宮口の近くにある様な状態の全膝位、そして赤ちゃんが子宮の中で足を伸ばして立った様な状態で、ちょうと赤ちゃんの足が子宮口のあたりにあるような体勢の全足位と4つに分けられます。
また頭位でも骨盤位(逆子)でもない状態に、横位というものがありますが、これは読んで字のごとく、赤ちゃんが子宮の中で横向きになっている状態のことです。もちろん完全に真横ということは少なく、実際には少し斜めになっている場合がほとんどですが、頭位の状態でも骨盤位の状態もなく、横位と診断される場合もあります。
骨盤位や横位になる時期、原因は様々考えられますが、茅場町いとう医院の鍼灸室では、産婦人科専門医の診察に基づき、院内で鍼灸逆子治療を受けることができます。
尚、当院の鍼灸逆子コースの治療を受けていただく場合には、必ず事前にかかりつけの産婦人科医で診察の上、逆子(骨盤位)であるという診断を受けていただいた上でとなります。鍼灸師が問診時にお聞きしますので、現在妊娠何週目であるか、また赤ちゃんがおなかの中でどちら側が背、どちら側が頭かをわかるようにしておいてください。ご不明な点など、詳しくはお電話にてお気軽にお問い合わせください。

【注意事項】
本コースの施術を受けられる場合には、事前に主治医の同意(口頭許可で可)を得ていただく必要がございます。特に主治医より『安静にしている』ことを言われている場合には、治療をすることができません。予めご了承ください。ご不明な点などは、お電話にて直接お問い合わせください。

施術について

逆子との診断を受けたら、早い方が治療の効果は高いと言われています。逆子(骨盤位)であるとの診断を受けてから、29週あたりまでが理想的かもしれません。鍼灸逆子治療の場合、個人差はありますが週2回の治療を4~6回受けていただくペースが平均的であり、一つの目安となります。
例えばママの左が頭、右が背の逆子の場合や、逆の場合など、赤ちゃんの向きによってどちらに赤ちゃんを回したいかなども当然変わってきます。逆子の状態によってお願いする姿勢や治療の内容も変わりますが、基本的には、まず横向きに寝て腰部の硬いところや冷えているところに、細い鍼で浅く刺し、捻ったもぐさを据えます。加えて、肩こりがあれば肩にも数本軽く鍼を刺し、お身体をリラックスさせてほぐしていきます。それから逆子鍼灸治療の基本となる、足の三陰交というツボには灸頭鍼による施術を、至陰というツボに捻ったもぐさを据えていくといった形になります。

足の画像

①至陰(足の小指の爪の付け根あたりの直ぐ外側)
②三陰交(くるぶしから指4本分の位置)

もぐさの画像

もぐさ
もぐさとは、よもぎ葉の裏にある繊毛を精製したものです。手触りがやわらかで、色は淡黄白色の良質なものを使っております。

もぐさの画像

捻ったもぐさを据えた様子
鍼灸師がひとつひとつ、捻ったもぐさをツボに据えて治療をしていきます。

後は症状やその日の体調に合わせて、お身体を温めたり、不快感のある部分を少しでも楽になるようにしたりといったことを行っていきます。 腰回りの冷えやコリを取って骨盤腔内と腹部に血流を戻して赤ちゃんが回りやすいようにすることが基本的な目的ですが、何か気になるところや、お身体で辛いところがあるなどの場合には、治療前のカウンセリングでお気軽に鍼灸師にお伝えください。
普段とは違うことでも、その日の体調に治療を合わせていくことができる部分もありますので、治療の効果を最大限引き出すためにも、体調に関することなど先ずは何でも気軽にお話いただくことがとても大切です。

施術の様子

炭化棒灸で温めている様子
炭化棒灸とはもぐさを炭化させたものですが、煙がほとんどなく、灰が落ちる心配も少ないです。患者様の冷えを、添えた手で確認しつつ、経絡に沿って温めたり、ツボを狙ったりもします。鍼が怖いという方に、こちらの炭化棒灸で堅く冷えた筋肉をほぐしていくという方法もございます。

施術の様子

赤外線治療器
鍼灸施術の間、施術のために露出している身体の部分が冷えてしまわない様、赤外線治療器で温めながら鍼灸施術を行っていきます。